新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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国民の御盾とならん:26
凄まじい爆音に3分隊の面々が思わず反応する「な、なんやぁ!?」銃を構える井上3曹を小隊長が制した
「待った、あれは…閃光手榴弾だ」
ハイジャックや人質救出作戦などの際に閃光と轟音で敵をひるませる目的で作られた閃光手榴弾、その威力に勢いづいていた暴徒が次々と逃げ出した
続いて2発、3発、暴徒の動きを読み最高のタイミングで閃光手榴弾を放り込んでいく様は、まるで牧羊犬が羊を追い込んでいくように見える
暴徒を空港のフェンス付近まで追いやったところで、ジープは走り出しこちらに向かってきた
「小隊長!部隊を下がらせろと…」小隊の横で停まったジープの上から曹長が声をかける「あなた方を放っておくコトはできない!早く下がってくれ。あとは我々が…」
「いや、アンタらじゃ暴徒を殺さず足止めするのは無理だ!オレたちが残る。だから早く」「小隊長!」3分隊長の小野3曹が暴徒の方を指差した「連中が態勢を整えてきてる!早く撤収しないと…」
見ると暴徒の群れがまたフェンスを越えてこちらに向かってきている「…ここまで来たらもう下がれませんよ。背中を見せたら連中がさらに勢いづく」「…」曹長もそこは同意したようにうなずいた
「最悪、実弾を使用します」「市ヶ谷の許可は?」「事後承諾、してもらいます。オレにはこの小隊と、そして国民を守る任務がある」
滑走路上に1番機が進入している、おそらくもうすぐ離陸できるだろう。彼らさえ離陸させてしまえば…
「発砲はギリギリまで待て。オレたちが何とか止めてみせる」曹長が口を開く「了解、ギリギリまで待ちます」しかしそう時間はない。暴徒はどんどん距離をつめてきている
投石が一つ、二つと分隊員の盾に当たる、もう限界か…「小隊、前方暴徒集団、50。当初、空に向けて警告射撃」と小隊長が射撃号令を下したその時だった

暴徒たちが突然、足を止めた。そして横を向いて何か叫んでいる
「小隊長…あれは」曹長が指を指したその先には、数台の黒い装甲車とそのあとに数百人の武装した警官隊の姿があった
「人民武装警察…」先頭を行く装甲車から身を乗り出しているのは「チャン大尉…」その言葉が聞こえた訳ではないのだろう、大尉が一瞬だけ森口3尉に視線を向けた
その目が「借りは返す。あとは任せろ」と言っているように見えた、と同時に中隊長から無線が入った
『マルサン、こちらアルファ。速やかに現在地を離脱し輸送機に搭乗せよ』「マルサン了解!」間髪を入れずに返信、そして声高に最後の命令を下した
「小隊、全速で離脱!輸送機まで走れ!」
待ってましたとばかりに残った小隊の面々が走り出した。輸送機までは約100m、装備を付けた状態でも30秒もあれば到着できる
小隊の横を特戦群のジープが追い越していった。輸送機の近くでいったん停まり暴徒の方を警戒する
その横を駆け抜けると、先に戻っていた神野1曹が待っていた「こっちだ、早く乗れ!」エンジン音に負けないよう声を張り上げる
輸送機に乗り込んだ小隊は誘導された通り奥の席まで向かっていく、すると後ろから甲高いエンジン音が響き、勢いよくジープが輸送機内に飛び込んできた
素早くロードマスターたちがジープにベルトを取り付ける、と同時に輸送機が動き始めた
「中隊長!」運転席近くで外を監視している中隊長に森口が近づいていった「暴徒は現地警察が押さえてるな。おぉ、荒っぽいな…」森口も外に目を向ける
放水と催涙ガスを容赦なく暴徒に叩き込み、脱落した一人一人を容赦なく叩き伏せ手錠をかけていく。確かに荒っぽい光景だが「でも彼らが来てくれて助かりました」
「ま、そうだな…細かい話はあとだ、日本に帰るぞ」「了解!」
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
はじめまして☆
こんばんは、はじめまして!!

大学を卒業したら陸上自衛隊に入りたいと思っており、
今も過去問を解いてる最中ですが拝見しています(笑)
段々終わりが近付いてきていてなんだか寂しいですが、最後まで楽しみにしてます!!
2008/12/03 (水) 00:22:22 | URL | こおぎ #-[ 編集]
>こおぎさん
ありがとうございますm(_ _)m
なんとか年内にはケリをつける予定ですので、その後でたっぷりと勉強して下さいね
2008/12/05 (金) 23:50:37 | URL | 笑う三警補 #0ywrcfEE[ 編集]
こおぎさんへ、登庁前に一言(もうすぐ休暇だい!  ← 隊員たちの前では言えない一言)
やりがいのある職場ですよ。
頑張って、ぜひ久留米の幹候に入校を果たしてください。

「将校として、常に、入隊を志した時の初心を忘れないこと」
それを決して忘れないようにして日々の訓練と勤務に精励すれば
大丈夫。

幹候の一年間は、自分を死の一歩手前まで追い詰めるくらいの
気持ちで限界まで心身を鍛えて、知識を詰め込んでください。
一秒たりとも無駄にすることなく。
(気を抜いているヒマは微塵もありませんよ。)

そして、同期生を大切に。
久留米で一年間共に過ごした同期は、任官後も一生の財産に
なります。



貴君の志に、幸いあれ。
2008/12/22 (月) 04:14:55 | URL | ホークアイ・ピアーズ #pQfpZpjU[ 編集]
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