新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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国民の御盾とならん:7
「なかなかおもろい事になってきたんやないか?」「おもろいって…けっこう笑えねぇぞ」
食堂で向かい合って飯を食う田浦2曹と井上3曹、そして「こういう事もあるんですね~」と感心したように言うのは赤城3曹だ
「いや、普通は無いよ…というか自衛隊始まって以来の状況なんじゃないか?」「だからこそおもろいやん。なぁ赤城?」
話を振られて赤城が顔を上げる「そうですね、ちょっと気合いが入ります」「女子の台詞とは思えん…」とあきれ気味の田浦
「だいたい二人とも、現地の状況知ってるのか?」顔を見合わせる二人「一応ニュースは見とるんやけど」「そうですね、なんか『事態は沈静化に向かってる』ってC国のお偉いさんが言ってましたよ」
「それを信じてるのか?だったら自衛隊が出動するなんて騒ぎにはならんだろ…日本のメディアは報道しないけど、現地の状況はかなり緊迫してるって話だ
例の暴動や聖火リレーの混乱、そしてオリンピックが始まる前にバブルが弾けたらしく、経済状況も悪いらしい。で、オリンピックで愛国心を刺激された連中が日本のみならずアメリカやEUの白人を相手に抗議のデモとか暴動を起こしてるらしくって…
まだ日本人はC国人と見た目で区別しにくいから被害はあんまり出てないんだろうな」
「そうなんですか?」「どっからそんな情報仕入れるんや?」
「インターネットの海外サイトだよ。CNNとか海外の報道機関なら、まともな報道してくれるからな」とそのとき、赤城がテレビの方に顔を向けた
「あ、政府の発表が始まるみたいですよ」18時のニュースにあわせて、政府が今回のC国暴動に対しての対策について発表するという
「自衛隊だけの話じゃないんですね」「政府としての全般的な対策を発表するんだろうな」テレビに映っている内閣官房長官が手にした原稿を読み始めた

当初は現在の状況、オリンピックの観客や留学生にけが人が出ている事(今までの報道では「軽傷」という事だったが、ここで骨折などの重傷を負った人も数名いる事が判明)
当分の間はC国全土を「渡航延期」地域に指定、現在C国に滞在している邦人についても「必要の無い限り速やかに帰国するよう」呼びかける方針だという
そして『…この情勢に鑑み、民間航路の使用が困難と判断された場合に備え、陸海空自衛隊の一部部隊に対し出動待機命令を発令いたしました。これは自衛隊法第84条の…』
官房長官の言葉に記者たちが少しざわめいた
「まだ待機命令なんやな」とつぶやく井上に「そう言ってたじゃねぇか…何にも聞いてないんだな」とあきれる田浦
「部隊名とかって公表されるんですかね?抗議デモとか来たらヤだなぁ」と赤城が口を尖らせる
「まだ赤城の家はいいよ。身内のほとんどが自衛官だろ?ウチはみんな民間人だから、仕事の説明がめんどくさいんだよな…」と肩を落とす田浦に
「ウチもそうやな。ウチのオカンやったら『戦争行くの~?』って聞いてくるな、間違いなく…」と呆れる井上であった
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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