新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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国民の御盾とならん:4
「点呼終わり、解散」翌朝6時の日朝点呼が終わり、若干二日酔い気味の井上3曹が部屋に戻る
「おぅ、おはようさん」「あれ、田浦…なんで来たんや?」下宿住まいの田浦2曹が自分の部屋に帰ってきていた
「ちょっと用事があってね。いろいろ終わらせないとゆっくり休みも取れないよ。ていうか…なんか酒臭いぞ」
「昨日は3小隊の有志一同で飲んどったんや」
「そりゃ楽しそう…昨日のオリンピックの飛び込み見た?早速金メダルだぜ、さい先いいね~」
「昨日クラブで見たわ。でも酔うててあんまり覚えてへん…」
「ニュースでやってんじゃね?テレビ付けるか」テレビを付けるとちょうど6時台のニュースの時間だった。さぞ日本最初の金メダルで盛り上がっているだろう…と思いきや
「何やコレ…どっかで暴動か?」テレビには破壊された電話ボックスや炎上する車、そしてC国の国旗を振り怪気炎を挙げる現地の若者たちと緑色の制服を着た警官隊の姿が映っていた
ボリュームを上げると、ニュースキャスターの声が聞こえてきた
『…込みの観戦をしていた若者たちが審査員の判定に腹を立て、試合終了後に日本選手団の乗ったバスを包囲するという騒ぎがありました
その後、若者たちが街に出て物や車を破壊、B市の警察当局によりますと12名が逮捕され、6名が病院に搬送されたという事です
なお負傷者の中に日本人は含まれておりません。事態を重く見た外務省では、今後、日本人選手に対する警護を厳重にするようC国政府に要請するとともに、日本人旅行者に対して注意を…』

しばらくポカンとする二人
「金メダル取られたからっていきなり暴動かよ…危ない連中だな」「おっかない国やなぁ。選手がかわいそうやし、見に行ってる連中も気が気やないやろな」
「オレなら行かないね、こんな危ない国」「まったくやな~ま、タダやったら行ってやってもエエけどな」
と、軽口を叩く二人であった

ところが、事態は更なる悪化を見せる事となる
その後の競技でもいくつかのメダルを取った日本だが、警官隊の増強配備により目立った混乱は見られなくなった
選手団の車に卵を投げつけられる等の嫌がらせはあったが、ニュースではほとんど報道されないまま競技日程は進んでいく
そして8月15日の終戦記念日…C国にとっては日本との戦争に勝利した記念すべき日である
が、その日に日本は柔道、水泳、レスリング、射撃、アーチュリーの5種目で金メダルを獲得したのだ
君が代が流れ日の丸が揚がるたびに各競技場でブーイングの嵐が巻き起こり、日本人選手団が逃げるように選手村に「避難」する光景が繰り広げられた
そしてナショナリズムを最も刺激するサッカーの予選で日本とC国の直接対決…延長Vゴールにより日本が勝利を収めた瞬間、6万人を収容するスタジアムの観客席から一斉にブーイングと物が投げつけられた
その日の正午にC国とB市の各地で「抗日戦記念式典」を行った事も裏目に出た
各地で日本企業や領事館が暴徒によって囲まれる事態が発生、軍が出動するに至りやっと翌朝に事態が収拾するという大騒動となった
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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