新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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初一本:その4
大会1週間前、まだまだ佐々木3尉の特訓は続く
「まだ左手に力が入りすぎなんですよねぇ」「はぁ…だいぶ抜いてるつもりなんですけど…」
「いいですか?突くまでの左手はそんなに強く握っちゃダメなんです。剣が素早く前に出ないですからね」
そう言って野村2曹は何本か突きを繰り出した。剣先がまるで獲物を狙うネコのように素早く動く
「こうですか?」と佐々木3尉も突きを繰り出すが、肩に力が入っているのかやや木銃の動きが緩慢に見える
これでも訓練を始めた頃に比べたらだいぶ上手くはなってきているのだが…
「う~ん、まぁいいでしょう。理屈は空手とかの拳と同じなんですよ。当たる瞬間に力を入れて突くんです」
野村2曹は格闘指導官の特技を持っているので、徒手格闘に関しても詳しいのだ
「まぁ直突ばかりじゃ試合にならないでしょうし、今日から払いや返突も教えますよ」

銃剣道錬成隊の陸士を呼んで自分の前に構えさせる野村2曹
「まぁ払い技は基本的に相手の構えてある剣を…」そう言って自分の剣を少し前に出す。そして…剣先が少しブレたと思った瞬間、ムチのようにしなった木銃が相手の木銃を弾き飛ばした
「こうやって払ってから開いたところに突きを入れる、というわけです」わかりましたか?という風に佐々木3尉の方を見る野村2曹
「う~ん…」眉間にしわを寄せる佐々木3尉「まぁ取りあえずやってみます」
しかし払い技はある程度脱力できる練度に達した者でないと難しい技である。力が入りすぎるとただ相手の木銃を叩くだけになってしまう
しかも叩くことによって自分の胸ががら空きになり、相手の反撃を受けやすくなるというリスクもある
何本か試してみて、野村2曹は「これは止めておいた方がいいですね」と言い切った
「下手に小手先の技に頼ると逆に隙ができやすくなります。佐々木3尉は若いから、体力の続く限りひたすら突きまくる方がいいでしょうね」
「そういうもんですかね?」と小手を付けた左手で頭を掻く佐々木3尉であった
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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