新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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自衛隊法第83条:その19
「これってウチから持ってきたんだっけ?」「発電機は全部、戦車から持ってきたヤツだから…」「この椅子、どこの部隊のですか~?」
いつになく騒がしい師団のCP。それもそのハズ、約1ヶ月にわたる災害派遣も終わり、明日で被災地から撤収するのだ
仮設住宅の建設が予想以上に早いペースで進み、避難勧告が出されていた地域でもガケの補修工事や道路の復旧作業が一段落
先々週あたりから北方や西方の部隊の姿が消え始め、ここスタジアム駐車場もだいぶ広く感じられるようになった
「まさか撤収にまで狩り出される事になるとはなぁ…」とぼやくのは田浦3曹だ

何度か連隊から来た人と勤務交代をして「もう来ることはないだろう」と駐屯地に戻ったのが3日前、2日間の代休をもらって下宿でゴロゴロしていた一昨日に
「ちょっと明後日からN県の方に行ってね」という先任からの無情な電話…
「まぁ、明日には帰れるんだからいいか」そうは言ってもCP内はけっこう騒がしい
CPの運営が長期にわたったため、そして人の入れ替わりが多かったため、CP内にある物品の掌握が大変なのだ
部隊名が書いてある発電機や天幕などは間違えようがないとしても、机や椅子、ベニヤ板、照明、電気のコード、官品の地図といった大きな物から
コーヒーメーカー、筆記用具、コピー用紙などの細かい物品まで
持ち主不明のプリンター、携帯の充電器、かばん、図板、その他もろもろ…
間違えて持っていってしまったら、別の部隊に返すのにまた何時間も移動しなければならない
「すんませーん、通信ですが有線の撤収に…」「オレの外付けHDDどこいった~!?」「誰か、○×市の担当者の携帯番号知らない?」
CPが静かになったのは15時を過ぎてからだった

「お疲れ~オレらも明日で撤収や」撤収が一段落して缶コーヒー片手に一息つく田浦3曹の前に、炊事班に参加していた井上3曹が声をかけてきた
「井上もけっこう往復したよな…もう3回目くらいだっけ?」「まぁ全部で2週間くらいこっちにおったなぁ…」
しばし無言で空を見上げる二人
「…あぁ疲れた」「オレもや…疲れたなぁ~」
そう言って顔を見合わせ、笑う二人であった
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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
サンクスです。しかし… 陸自衛隊のこと細かい一面まで、良くみてますねぇ(^-^)
各部隊入り乱れると、本当大変ですよねぇ
さて、お言葉に甘えて、ちょぴり脱線、施設の話の構想をまとめておきますo(^-^)o
2007/01/21 (日) 21:55:38 | URL | 三島作 #-[ 編集]
ここから、書いてよろしいのでしょうか(?ω?)
超番外編 施設職種をテーマで書いてみます
よろしくお願いしますm(u_u)m
2007/02/03 (土) 09:34:01 | URL | 三島作 #-[ 編集]
施設(エピローグ)
陸自衛隊に職種は多々あれど、ここほど、業種が広い所はないだろう。
施設。 前線では、普通科、戦車を通す為、道無き場所に道を切り開き。
さらには道を破壊し敵の進行をくい止め。
かと思えば、後方部隊の要請により、指揮所など、築城を担当し
最後方、補給処機能をも有する職種
過去には世間的にはマイナーであったが、カンボジアPKOで、派遣施設大隊、また東ティモールでの派遣施設群と言う看板名
さらに、阪神淡路災害の機力を評価された事をきっかけに、施設の名前は知られて来た。
しかし、イメージとは恐ろしい物
施設=施設器材を乗り回す道路工事部隊(土方部隊)、のイメージが強く、施設の幹部と他職種幹部の間で、軽い衝突は続いていた。今回はそんな小さな思い違いから、起きたお話
2007/02/03 (土) 09:51:24 | URL | 三島作 #-[ 編集]
一話 施設群と施設大隊 1
施設部隊は大きく、二つに分類される。師団施設大隊と方面の施設群(器材隊)
師団施設は戦闘団とし、普通科とともに行動するのに対し、群は独自で行動し、各種ニーズに答えないといけない
と言う認識があれば良いと思う
四月、各部隊には、一斉に転属者がくる。○師団第○施設大隊3中隊に3尉任官したての、安田3尉が小隊長として赴任してきた。
中隊長「安田小隊長、君は2小隊長兼武器・補給・車両幹部としてやってもらうが…」
歯切れのわるい中隊長に安田は不安を感じていた。
「来週から、1小隊長の音尾2尉が勝田に入校だから。訓練の事とか含めて、全般をしっかり申し受けといて」
中隊長「あと、五月の連休明け、演習場整備の担任中隊だから、その調整も早々に頼むよ。安田小隊長は、群の器材中隊で陸曹経験あるから、工事は強いだろ。期待してるぞ」

紹介。
施設中隊には通常、中隊長・小隊長1~3名 中隊総数40~60名位の所が多い。
勝田・施設の聖地
茨城の海岸側に位置し、施設学校がある
2007/02/03 (土) 10:16:56 | URL | 三島作 #-[ 編集]
2話 施設群と施設大隊 2
安田の過去の経歴は確かに、○施設群器材中隊の名がある。
安田は中隊長の工事強いでしょ。の発言に冷や汗を書いていた。
器材中隊と言う名前だが、安田は、(ブル)ドーザや油圧ショベルを動かしていた訳ではない。当時の役職は架橋陸曹と言う役職で、自走架柱橋と呼ばれる、トラックに橋が積んである車を扱っていたからだ。
しかし、もの静かな安田は中隊長の話にうなずく一方の会話をしていた。
中隊長「あとな。演習場整備最終日あたりの話でまだ、未決定なんだが、今、大隊長が師団に話持ちかけているんだが、施設の戦闘行動を他職種、特に普通科や戦車の幹部クラスに見学させる事を予定している。題目は攻撃でだ。70や破壊筒なんかを良く勉強しとけな」淡々と話する中隊長に、安田はさらに緊張を覚えた
教育で経験あるものの、陸曹時代含め全く縁が無かった攻撃の科目…それを、いきなり人前で展示…
施設群の施設中隊では時折行われる、攻撃行動も、器材中隊となると…まして架橋陸曹となると全く無縁の世界
幹部って… ひたすら任官したことを後悔する安田だった

紹介
70・地雷源処理装置 地雷源を爆発させ地雷もろとも壊す。幅は狭く人、一人程度の幅を開通するだろう。
破壊筒・ 長細いダイナマイト。障害を爆発させ処理する道具

新隊員などの戦闘訓練など、敵陣地前に一メートル幅で表示された道のみ行け!と指導された経験は無いですが?あの表示通路こそ70や、破壊筒で開いた道ですよ
2007/02/03 (土) 10:42:06 | URL | 三島作 #-[ 編集]
>三島作さん

お待たせして申し訳ありません
専用エントリーを立ち上げますので、そちらの方をバンバン使ってください

施設というと「酒飲みの荒くれもの」というイメージがありますが、実際はどうなんでしょうね?
2007/02/04 (日) 20:20:20 | URL | 笑う三警補 #OVTlc/bs[ 編集]
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