新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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自衛隊法第83条:その15
災害派遣部隊の運営は、基本的に師団単位で行っている
それら各部隊の配置、担当、職務その他を統括するのが、被災地を隊区とする1X旅団だ
例えば、○師団に所属する×連隊や△大隊は現地の○師団の下で行動する。その現地○師団に各種指示命令を出すのが1X旅団だ
その現地師団CP(指揮所)であるが、本来の師団司令部要員はほとんどいない。師団長自身は師団司令部から動かず、1X旅団を除いては基本的に訓練や演習もやっているので、司令部や各部隊もまとまった人員は出せない
そこで指揮所要員も各部隊からの寄合所帯となる。それでも指揮所が機能するのは、統制された教育訓練の賜物か…

スタジアム駐車場の端っこ、大型のフレーム天幕と居住用の2号天幕や6人用天幕が並んでいる
ここ師団CPで、田浦3曹は幕僚業務支援を行っているのだ
「…この道の通行止めが明日一杯で解除になる予定…この避難所は月曜にはカラになる…って、これ、どこからの情報?」連隊情報幹部の前田1尉は、師団CPでも同じく情報幹部を担任している
「それは…あぁ、旅団の方からです」地図に張られたオーバレイ(各種情報を書き込む透明なビニールシート)にいろいろと書き込みながら田浦3曹が答えた
「ホントかなぁ…あの避難所はけっこう人がいたと思うけど…」そう言って前田1尉は携帯を取りだして電話をかけ始めた

「お疲れ様です、前田です。ちょっと聞きたいんですけど…」
(携帯代もバカにならないよなぁ)その様子を横目で見て、田浦3曹はそう思った。そしてそのまま首を巡らせてCPの中を見渡した
入り口付近の机には無線機と通信手、壁際に並んだ机にはパソコンやプリンターが並ぶ。真ん中にあるベニヤ板には被災地の地図、各避難場所の状況、部隊編成、県や市町村担当者の電話番号etc…
普段の演習などで作られるCPと大差はない。大きな違いは、テレビから24時間NHKの番組が流れている事くらいだ
どこかのんびりした雰囲気は、支援自体がほぼ「炊事支援」一本に絞られてきたからだろう。緊張の面持ちでMMを行う運幹も、渋い顔で地図を見る幕僚もいない

他部隊から派遣されているCP要員も逐次交代しているらしく、昨日見た顔を今日は見ない…という事も多い
師団の指揮官も何度か交代しており、昨日までは副連隊長、今は特科の大隊長が指揮官に付いている
(普段の仕事より楽かも、でも帰ったら仕事たまってるだろうなぁ…)心の中でため息を一つつく田浦3曹
とその時、1X旅団司令部の幹部がCPに入ってきた
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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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