新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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自衛隊法第83条:その14
「大島はパソコン持ってきてたよな?ちょっとイスラム圏の料理ってのを調べてくんねーか?」
突然声をかけられた大島士長は驚いた顔をする「え、あ、まぁ…できないことはないですけど」
営内者にはパソコンに繋ぐタイプのPHSでインターネットに接続している隊員も多く、民間行事の支援や他駐屯地の行事支援などヒマが予想される時にパソコンを持ってくる隊員もいる
(演習場では電波が入らない所も多く、雨やホコリなどの環境も悪いため演習に持ってくる隊員は少ない)
大島士長も夜や空いた時間にインターネットに接続しているのだ
「でも…何を調べたらいいですか?」「取りあえず『イラン料理』で検索してみてくれ」定年間近なのに妙にパソコンに詳しい斉藤曹長
何でもそつなくこなす古手曹長には順応能力の高い人が多く、新しいモノでも使いこなせる人がけっこういる


「ポロイェサーデ…イラン式ライスか。けっこう手間じゃね?」「コレなんか簡単ですよ。ジュジェ…キャバーブ?焼き鳥だそうです」
ノートパソコンの画面を見ながらあーだこーだと議論中の炊事班
「材料のないモノは無理だな。羊肉とかターメリックとかシナモンパウダーとか…」
メニュー表と材料の在庫を確認してメニューを決めていく。昼食は無理としても夕食からはどうにかしたい…というのが旅団の要望だ
「旅団の方も材料は最大限配慮する、とは言ってるけどな」と斉藤曹長「あんまり期待はせんときましょ。向こうもいっぱいいっぱいみたいやし」とこちらは少し冷たい井上3曹

主力の要員は普通の食事を作り、斉藤曹長自らがイラン料理(もどき)を作り始める
炊事車のかまどは6つしかなく、しかも2つのかまどが壊れていて使えない状態…仕方なく弱い火力で作れる料理は、私物のコンロと鍋で作らないといけない
「ガス代出るかな…」と意外とケチな曹長だが、それでもさすがは野外炊事のプロである
なんだかんだで夕食時には鶏肉料理と軽いサラダができあがった

「じゃ、頼むね。この飯缶に入ってる料理は…」「あぁ、聞いてます。イラン料理でしたっけ?よく作れましたね」
輸送班が各避難所に届ける食事を取りに来た。ご飯用、汁物用、おかず用と各種様々な飯缶の一つに、ガムテープで「イラン料理」と表示してある
「まぁ自衛隊もサービス業だしな。顧客のニーズには応えんとな」そう言って笑い、斉藤曹長は食事を引き渡した

数日後、連隊補給幹部の加賀見2尉が炊事所を訪れた
「例のイラン料理、大好評だったらしいよ」「はぁ、そりゃ良かった」と気の抜けたような返答をする斉藤曹長
「旅団の4部長も褒めてたよ。コレでウチの連隊の株も上がるってもんだ」言ってることとは裏腹に、あまり嬉しそうじゃない加賀見2尉
「それ、喜ぶところですか?」「いや、あんまり…指揮系統上の上級部隊じゃないし、また無茶な要求されそうでねぇ…」

どんな要求にも応えられるのは部隊としての能力の高さではあるが、一度こういった「無茶な要求」に応えてしまうと、また次も上級部隊から「無茶な要求」をされることがある
それでも、何かを求められたら全力で事に当たり結果を出す…手を抜けない人や部隊は、こうしてどんどん仕事を増やされてしまう
「ま~た(旅団が)何か要求してきそうで怖いんだよな…」「でも手は抜けませんからね…」ふぅ、とため息をつく二人だった
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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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おはつで~すww
ホームページ作ってみた
ガンガッて きょうも更新明日も更新
ほぼ毎日更新するんで…
見てくれたら うれしいかもww

http://bigsio.jp/~459/
2006/11/25 (土) 21:17:53 | URL | #-[ 編集]
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