新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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自衛隊法第83条:その10
避難所の開設とともに避難民に対する食料支援の問題が浮上してきた
空自の輸送機などもフル活動だが、孤立集落の住民が避難所に入ったらとても間に合わなくなる
N県には珍しく普通科連隊が2つあるが、それでも数万人規模に及ぶと予想される避難所全ての炊事を賄うのは不可能だ
そこで防衛庁は、隣接する各師団、方面隊に『炊事支援部隊の派遣』を命令した

連隊からも当初、数台の炊事車とそれに伴う炊事要員が派遣される事となった。不幸にも大島士長は中隊の炊事要員だったのだ
演習や検閲となれば、炊事も中隊の任務となる。炊事任務に従事する隊員は糧食班勤務経験者などから選ばれて錬成される
熟練を要する炊事車の取り扱い、野外や水の少ないところでの炊事・洗い物の要領、与えられた現品(材料)を最大限に使用しての調理…などなど、下手なMOSよりも高い練度が要求される
正式な特技ではないため人事記録には残らないが、中隊にとって必要不可欠な技能なのだ

「バッカンは全部持っていくぞ!あと食器、箸、しゃもじ、お玉、ザル、たらい、包丁、まな板、調理台、ゴミ袋、エンボス手袋、洗剤、スポンジ、たわし、全部持っていけ!」
給養陸曹の川井2曹が残留している若い隊員たちを使い、炊事班の出動準備をしている
中隊の食事関係を担当する給養陸曹は、基本的に演習時などの野外炊事の長となる
ちなみに演習や入校、各種支援などで隊員が動くときは担当部署(ほとんどの場合、連隊本部の各科)が必ず食事を請求する事から、中隊内で誰よりも早く訓練予定・行事予定を知る事になるのも給養陸曹なのだ
大型の3t半トラックに山と積まれる荷物の数々、そして中隊の隊員全ての食事を作ることができる野外炊事車が連結された
中隊から8人の炊事員が当初出動、連隊からは3台(3個中隊)の炊事車と給水支援のための大型・中型トラック、水トレーラー…人員約150名の大所帯だ
物品の準備を終え、車両を配列。車体に『災害派遣』と書かれた幕を掲げ、出動準備は完了した

「…と、言うわけで我が中隊からも炊事要員と給水支援要員合わせて30名ほどが明日から出発する。それぞれの長の指揮下に従って、粛々と任務を遂行してもらいたい…」
日曜日だが災害派遣準備ということで今日は平常勤務だ。終礼時、中隊長が皆の前で話し始める
「連隊の見積もりではおそらく1週間ほどで交代要員を出せるだろうと思う。しかしこういう任務は最初の立ち上がりが肝心でな。明日から出動する隊員たちはしっかりと、当初の体制を確立してもらいたい。それでは頑張ってこい」
そうして終礼は終わった

翌朝…起床と同時に出発する派遣部隊。まだまだ眠そうな顔をした隊員たちに見送られ、彼らは一路、N県を目指す
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コメント
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2006/10/16 (月) 09:42:29 | | #[ 編集]
>>選手防衛さん
名前を聞いただけで何があったか想像できます…
2006/10/22 (日) 13:40:16 | URL | 笑う三警補 #0ywrcfEE[ 編集]
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