新軍事ドラマ:「中隊本部」
どこにでもある(?)陸上自衛隊普通科中隊の日常を描く
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自衛隊法第83条:その8
「しかし…なんか寒いなぁ?」高機動車の後部座席で大島士長は呟いた
残留のところを呼びだされ、あれよあれよと言う間に先遣隊で出動することになったのだ
秋も深まってきたこの季節、しかもG県は内陸の山の中
取りあえず出動した隊員たちは、ストーブなんてけっこうなモノは持ってきていない
「高機動車の暖房を付けるか…」「でも燃料が心配だな」高機動車には後部座席にも暖房が付いているが、やはり今後の動きが読めない状況では、燃料の無駄遣いはしたくない
しかし…

「やっぱ寒いっすよ…」ガタガタ震える隊員たち
隊員たちはいつでも各種任務に出動できるよう、常に背のうに着替えや防寒着を準備している
しかしいくら防寒着があっても、寒いものはやはり寒いのだ
「中隊長…どうします?」隊員たちの訴えに岬2尉も困惑顔だ
「仕方ないなぁ…よし、高機動車2台だけエンジンをかけよう。全員は入らなくても、交代で休めるだろう」中隊長が決定を下した

2台の高機動車が低いディーゼル音を響かせ、さっそく集まる隊員たち
「取りあえずドライバー優先で休ませる!入りきらなかったものは各車両に分散するように」
運良く大島士長は暖かい高機動車の後部座席で休めることとなった。しかしドライバーではないので、夜の3時に他の隊員と交代しなければならない
それでも少しでも休めるならありがたい…と狭い座席に身を沈め、浅い眠りに入る隊員たちであった

ちなみに…
ここは近くの山の峠にある駐車場、無線の中継にあたっている通信小隊の中継組が1t半トラックの荷台でくつろいでいる
「なんかヒマっすね~」ストーブにあたりながら通信小隊の森士長は言った
「まぁ今の系にはウチの連隊以外入ってないからな」と上官の2曹、こちらはストーブの上に置いたやかんを取り、カップラーメンにお湯を注いだ

災害発生時などの初動派遣時には情報小隊と並び真っ先に出動し、無線の連絡網を確保する通信小隊
ジープや1t半トラックなどで山の頂上や峠などに上がりいつまで続くかわからない中継任務に就く彼らは、常に初動派遣の準備を整えている
水缶、ストーブ、灯油、照明、カップ麺などの食料、雑誌…などなど
一般部隊より『出動慣れ』している隠れた部隊なのだ

「しっかしいつになったら下山できるんですかね~?」「さぁなぁ…」彼らが下山したのは1週間後だった
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